連載が終わって

2025年10月現在のお話です

呪術廻戦の連載が終わり早一年。コミックスで後追いしていた私の場合、ラスト30巻を読んでから10ヶ月近くが経つことになる。あの時の感動やうれしさ、悲しみ、喪失感がごちゃ混ぜになった気持ちは、今も心の中で疼いている。

コミックス最終巻で追加されたエピローグ4編については、正直なところ無かった方がよかったと思う。読者にその後を委ねる形が私の理想だから。エピローグ裏梅は本編の前日譚なので除外するとして、釘崎野薔薇も彼女のバックグラウンドに関わる話なのでむしろ前日譚に近い。小沢優子は主人公虎杖悠仁のその後がやんわりと描かれており、今後の展開を暗示するものとなっている。この3編は作者から読者へのプレゼントとして受け取ることもできたが、問題はパンダ。兄と姉の核を失ったパンダのその後が描かれていることは確かだが、連載が決まっていたと思われる新たなる展開への布石であることは明らかで、私にとっては後味の悪いエピローグとなってしまった。

本編の終わり方については賛否両論あるだろうが、個人的にはハッピーエンドと捉えられるあの形でよかったと思う。伏黒恵の最後は決まっていて、虎杖・伏黒・釘崎・五条のうち1人が死ぬか1人だけ生き残るかどちらかだったという作者の言葉を信じるならば、あの選択がベストだった。生き残った伏黒が、すべての罪を背負い独りぼっちで戦い続ける姿など誰が見たいと思うだろう。

さて、ここからが本題。(遅すぎ)
私が一番気になったのは新宿決戦で決着がついた後の日常が、あまりに日常だったこと。平和すぎやしないか?
連載中で一番驚いたのは、呪力や呪術師について米国を筆頭とする大国が知るという大風呂敷?を広げてしまったことだ。実際、死滅回遊には米軍や他国からと思しき軍隊が派遣されストーリーに大きな影響を与えている。呪力という “人類史上最もクリーンなエネルギー” を求める大国によって、日本が大混乱に陥っていてもおかしくない状況だったはず。映画『マトリックス』のように管につながれ呪力を吸い取られる日本人たちの姿までバッドエンドの候補として考えていた私にとって、かの平和な日常はかなり拍子抜けだった。

そこでだ。
そこで登場するのが当時放送されたテレビドラマ『全領域異常解決室』だ。見ていなかった方には申し訳ないが、簡単に言うと「日本には今でも八百万の神々が存在していて人々を助けている」というもの。神々は神の宿った人間から神に関する記憶を消す能力を持っていて、一般の人間の記憶の一部も消せるという設定で、この能力を使う呪文が 事度(ことど)を渡す であった。
これだっ!
呪力のことを知った者たちは皆 事度を渡された のだ!
ドラマに結構ハマっていた私は一も二もなくこの説に飛びついた、というよりすがった。

こうして私は少しだけ枕を高くして眠ることができるようになった。(ウソ)

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